チャットレディとして活動していると、「経費ってどこまで認められるの?」「確定申告って必要?」「どうやって申請するの?」と疑問に思う人も多いでしょう。
この記事では、チャットレディが経費として計上できる具体的な項目から、確定申告の流れ、節税対策までわかりやすく解説します。仕組みを理解すれば、無駄な出費を減らしながら手取りを増やすことができるので、ぜひ参考にしてくださいね。
チャットレディが経費にできるもの
チャットレディの仕事で使用するものは、業務に必要な経費として計上することができます。とはいえ、「どんなものが経費になるのかわからない」という人も多いですよね。
ここでは、チャットレディが経費にできる代表的な項目を、表で紹介します。
経費にできるもの | 経費にできる理由 |
---|---|
パソコン・スマホ本体 | チャットレディはパソコンやスマホを使って行う仕事のため、購入費用を経費として計上可能。 |
通信費(インターネット・Wi-Fi) | 配信やチャットを行うために欠かせない通信環境の維持費のため。 |
Webカメラ | 高画質で配信するために使う機材のひとつ。 |
ヘッドセット | 音声通話や配信の音質をよくするために使う備品のため。 |
インテリア(テーブル・椅子) | 配信スペースを整えるために使う家具は、仕事の環境作りに必要なものとして経費に含められる。 |
照明 | 顔を明るく見せたり、配信の雰囲気を良くするために使う照明も、業務用の設備として経費になる。 |
衣装(眼鏡・下着・コスプレ衣類) | 配信内容やキャラクターに合わせて使う衣装は、仕事の演出に必要なもの。 |
ウィッグ | 外見のイメージを変えたり、キャラクター設定に使うため、業務上必要と認められる。 |
美容代(化粧品・コンタクト・ネイル・美容室代) | 見た目の印象が大切な仕事なので、仕事用に使う分は割合に応じて経費になる。 |
家賃 | 自宅を配信場所として使っている場合、その使用スペースの分だけ経費として計上できる。 |
電気代 | 照明やパソコンなど、配信に使う電力分を業務割合で経費として計上できる。 |
交通費 | 事務所に通うときや撮影・打ち合わせなど、仕事のための移動費は経費になる。 |
飲食代(打合せ・交流会) | お仕事の相談や情報交換を目的にした食事であれば、経費になる。 |
書籍 | 接客術やトーク術など、スキルアップのために購入した本は、業務関連の経費として認められる。 |
家賃や光熱費は、全額を経費にすることはできません。仕事とプライベートで共有して使う部分が多いため、業務で使用している割合だけを「按分(あんぶん)」して計上します。
たとえば、1LDKの家賃が8万円で、そのうち1部屋(全体の約25%)を配信ルームとして使っている場合、8万円× 25%=2万円を家賃の経費として計上できます。
また、使用時間で考える方法もあります。たとえば「1日8時間のうち4時間を配信に使っている」場合は、1日のうち約50%を業務に使用しているとみなし、その割合で家賃や光熱費を按分することができます。
チャットレディが経費にできないもの
一見経費になりそうでも、経費にできないものもあります。ここでは、経費として扱いにくい代表的な例をご紹介しますね。
経費にできないもの | 経費にできない理由 |
---|---|
ブランド品の私物 | 撮影用でも私生活で使用していると見なされやすい。 |
脱毛 | 美容目的の支出であり、業務との直接的な関連性が認められない。 |
整形 | 外見向上を目的とした私的支出であり、業務経費としては認められない。 |
装飾品(指輪・ネックレスなど) | おしゃれや私的利用の範囲と判断されるため、業務経費として計上できない。 |
所得税・住民税 | 個人の納税義務による支出であり、事業経費には該当しない。 |
プライベート使用との区別がつかないもの | 業務との明確な関連性が証明できない支出は、経費として認められない。 |
経費の割合が年収に対して極端に高い場合、税務署に目をつけられる可能性があります。
たとえば、年収が300万円なのに経費が250万円で約8割を占めるようなケースや、食費をすべて経費として計上するようなやりすぎは注意が必要です。
経費として認められるのは、あくまで「仕事に必要な支出」に限られるため、計上のバランスを意識しましょう。
チャットレディが経費計上する方法は?
チャットレディとして活動するなら、経費を正しくつけることが大切です。「なんとなく」でつけてしまうと計上できないこともあります。
賢く節税しながら安心してお仕事を続けるために、正しい知識とやり方を身につけておきましょう。
経費を正しく計上するためには、まず収入の整理から始めましょう。
どのサイトや事務所から、いつ、いくら振り込まれたのかを記録しておくことで、後の確定申告がぐっとスムーズになります。
次に大切なのは、領収書やレシートの保管です。経費として認められるためには「いつ・何に・いくら使ったか」をしっかり記録しておくことが必要です。
紙のレシートだけでなく、オンライン購入の場合はメール明細やスクリーンショットも保存しておきましょう。日々の管理をコツコツ続けておくことで、申告時の負担がぐっと減ります。
家賃・電気代・水道・光熱費など按分が必要な経費を計算します。
収入と経費は、こまめに記録しておくと安心です。
経費管理を楽にするには、日頃から仕組みを整えておくことをおすすめします。
- 領収書やレシートは月ごとに分け、専用フォルダやケースにまとめて見える化
- 経費管理アプリを使って自動化
経費管理は、アプリを使うとぐっと楽になります。レシートを撮影するだけで自動で記録してくれるので、手間もかかりません。
最近は「やよいの青色申告オンライン」や「freee」などの会計ソフトを使えば、レシートを撮るだけで自動で仕訳されるのでとても便利ですよ。
さらに、自分に合った方法で習慣化することもポイント。収支が動くたび、週末や月末など整理するタイミングを決めておくと続けやすくなります。
チャットレディが経費をつけるときに気をつけたいポイント
経費をつけるときは、なんでもかんでも「仕事に使ったからOK」というわけではありません。個人事業主として扱われるチャットレディは、経費のつけ方に注意が必要です。
ここでは、経費を正しく計上するために気をつけたいポイントをまとめました。
- 仕事とプライベートの支出は必ず分けておく
- 家賃や光熱費は、仕事で使っている分だけ按分して計上する
- 領収書やレシートは、内容がわかるように日付・金額・用途を記録しておく
- 衣装や美容費は、業務に必要な範囲を説明できるようにしておく
- 飲食代や交通費は、業務目的が明確なものだけを経費にする
- 経費の基準や按分方法は、毎回同じルールで処理する
- 収入と支出は定期的にまとめ、記録の抜け漏れを防ぐ
とくに注意したいのは、「プライベートとの区別」と「領収書の保管」です。まず、プライベートで使うものまで経費に入れてしまうと、税務調査で否認されるリスクがあります。
たとえば美容院代や洋服代は、仕事目的と私用が混ざりやすいので、業務に使った割合をしっかり按分しましょう。また、領収書やレシートを紛失すると、経費として認められません。
紙でもデータでも構わないので、支出の証拠を残す習慣をつけておくことが大切です。どちらも日頃の意識でトラブルを防げますよ。
チャットレディは確定申告が必要?その理由とは
チャットレディの仕事をしていると、「確定申告は必要なの?」と疑問に思う人も多いはずです。結論から言うと、チャットレディは確定申告が必要です。
その理由は下記の通り!
- 個人事業主だから
- 源泉徴収されないから
それぞれ詳しく説明します。
個人事業主だから
チャットレディは、会社員やアルバイトのように雇用契約を結ぶのではなく、委託契約として報酬を受け取るケースがほとんどです。そのため「個人事業主」として扱われ、自分で収入と経費を整理し、確定申告を行う必要があります。
個人事業主が確定申告を行うのは、所得に応じた税金を正しく納め、必要な経費を計上して節税するためです。チャットレディも同様に、正しく申告することで安心して活動を続けられます。
源泉徴収されないから
チャットレディは、報酬を受け取る際に源泉徴収が行われないケースが多いため、自分で確定申告をして税金を納める必要があります。源泉徴収とは、会社員などの給与からあらかじめ所得税を差し引く仕組みのことです。
チャットレディは個人で報酬を受け取るため、誰も税金を代わりに引いてくれません。だからこそ、収入と経費を自分で整理し、確定申告を行うことが大切です。
チャットレディの確定申告のやり方
ここでは、確定申告のや基本の流れをわかりやすく解説します。
確定申告が必要かどうかは、1月1日から12月31日までの1年間の所得額で判断されます。
チャットレディとしての収入が本業の場合、年間の所得(収入-経費)が48万円を超えると申告が必要です。副業として行っている場合も、給与以外の所得が20万円を超えると確定申告の対象になります。
年末には、その年の収入と経費を整理し、どれくらいの所得になっているかを必ず確認しておきましょう。
1年間に仕事で使ったお金を整理し、経費として計上する金額を出します。レシートや領収書をもとに、パソコン代や通信費、美容代などを分類して合計しましょう。
按分が必要な費用は、使った割合をメモしておくと安心です。
帳簿とは、1年間の「収入」と「経費」を記録したお金の出入りのメモのようなものです。難しそうに聞こえますが、領収書やレシートをもとに日付・内容・金額をまとめておくだけでOKです。
確定申告書の作成には、下記のものが必要です。
- 所得を証明できるもの(報酬明細や帳簿など)
- 領収書やレシート
- マイナンバーカード
- 振込先口座の通帳やキャッシュカード
- 源泉徴収票(あれば)
これらをそろえておくことで、スムーズに手続きを進められます。
確定申告書の作成は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば初心者でも簡単に行えます。画面の案内に沿って入力するだけで、所得や経費の計算も自動で行われますよ。
確定申告書は、税務署に直接持って行くほか、郵送やパソコン・スマホからできる電子申告(e-Tax)でも提出できます。
提出の締め切りはだいたい翌年の3月15日ですが、年によって変わることもあるので、早めに確認しておくと安心です。
確定申告が終わったら、所得税を納めます。
納付方法は、銀行振込、口座振替、クレジットカードなどから選べます。納付期限は申告書の提出期限と同じか、税務署からの指示に従って行いましょう。
以上が確定申告の手順となります。
チャットレディの事務所やサイトによっては、専門の税理士と提携して確定申告のサポートをしてくれるところもあります。申告が不安な方は、まずスタッフに相談してみるのがおすすめです。
確定申告の詳しい内容については、下記の記事で紹介しているので参考にしてください!

チャットレディができる節税対策とは?
確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。最大限節税をしたいなら、「青色申告」がおすすめです。
手続きが簡単で、開業届を出していない人でもすぐに始められます。帳簿も単式簿記でOKなので、初めて申告するチャットレディに向いています。ただし、青色申告に比べると控除額が少なく、節税効果は小さめです。
青色申告では、最大65万円の特別控除を受けられます。そのうえ、自宅で働く際の家賃や光熱費などを経費として計上しやすくなります。
正しい帳簿をつける手間はありますが、その分、納める税金を減らせますよ。
まとめ:経費と申告を知って安心してチャットレディを続けよう
経費や確定申告の仕組みを理解しておけば、チャットレディとしての収入をしっかり守ることができます。無駄な支出を減らしながら、安心してお仕事を続けられるのも大きなメリットです。
きちんと知識を身につけて、チャットレディとしての活動をもっと自由に、前向きに楽しんでいきましょう!